去年4年生の時に総合学習SDGsで動物福祉について授業させていただいた生徒さんたちにさらに深掘りした授業をさせていただきました。
今回は~人間と犬と猫の歴史をまなぶ~というテーマを皆さんと一緒に考えていきました。
まずは、犬と人間が一緒に暮らすようになったといわれる縄文時代からクイズを交えながらお話しました。
狩猟のパートナーとして人間を助けてくれた犬、今は家族として癒しを与えてくれる存在です。
人間はその可愛さを求め、より小さい犬を作りました。しかしその弊害として、犬が自然出産できなくなっているのです。
出産の度に帝王切開を行います。犬は幸せといえるでしょうか?人間も犬も幸せに暮らしていくには解決することが出来るでしょうか?
この図を見て考えてみましょう。
「小さい犬じゃなくて、大きい犬を飼う」「飼わない」などたくさんの意見がでました。
「ペットショップが悪い」「ブリーダーが問題」と世間で言われますが、需要と供給で成り立っているので誰が悪いと簡単にはいきません。それが、この問題の難しさです。
休憩を挟んで、ドッグトレーナーの薬師寺さんの授業が続きます。
犬の視力や聴力、嗅覚など人間と比べながらクイズで楽しく学んでもらいます。
犬と仲良くなるポーズも教えてもらいました。
手を嗅いでくれたら、興味がある合図です。嗅いでくれない場合は触ることは諦めてください。
もし、怒っている犬に出会った時は…
犬が人間を噛む原因は人間が9割。残りの1割は脳疾患です。犬は合図を出しています。口傷事故はそのサインに気づかないことで起きてしまいます。
次は猫のお話です。
日本に来たのは仏教の経典を守るために船に乗ってきたといわれています。昔はウィスキーをネズミから守るウィスキーキャットという仕事をしていた猫もいました。
日本でもネズミから穀物を守るために、豊臣秀吉が「猫を繋いで飼わないように」というおふれを出していたそうです。
猫も人間のパートナーとして昔から一緒に暮らしてきたことがわかりました。
わが家には2匹の保護猫がいます。1匹は仔猫の時に道路わきに捨てられていました。もう1匹は、片足が事故でびっこを引いています。そして仔猫の時にかかった猫風邪が原因で今も後遺症があります。
事故だけではなく、日本の湿度の高い夏・寒い冬は外で暮らす猫にとって、とても過酷な環境です。さらに今はコロナ禍によるペットブームで気軽に飼う人が増え、捨てられる動物が増えています。
去年のSDGsの授業でお話した殺処分のことを覚えていますか?
今日は川口市の保健所の方がいらっしゃってお話してくださいます。
保健所の取り組みをお話してくださいました。
そして、去年の川口市の殺処分頭数がゼロになりました。皆さんがこれから飼う時は「終生飼育」最期までお世話をしてください。
というお話で締め括られました。
続いては、ワラビー動物病院の「のらねこプロジェクト」について看護士さんがお話してくださいました。
「TNR」なかなか耳馴染みのない言葉ですが、Tがトラップ・Nがニューター(不妊手術)・Rがリターンを意味しています。
のら猫が増えないように手術をして、元の場所に戻す活動です。
最近は、キティちゃんの「ハロー 地域ネコ」というCMでご存知の方も増えてきました。
活動現場の写真を交えながら分かりやすく説明してくれました。
休憩を挟んで、今度は猫を助けるために会社を作った(株)neconote代表 黛さんからとディスカッションを行ってもらいました。
「TNRってみんなは賛成?反対?」
賛成か反対かアンケートを取りました。賛成が7割、反対が3割でした。
各グループで話し合ってもらい、もう一度アンケートを取ると数字が逆転しました。反対が多くなったのです。
黛さんは、「自分の意見を自分の頭で考えること」「大人の意見を聞くこと」そして「信頼できる大人をつくってください。」と、伝えました。
そして再度、賛成?反対?のアンケートを取ると、また変化がありました。
たくさん考えてくれた様子が窺えます。
ここで、先生から「今度、安行小学校で保護猫の譲渡会を行うことになりました。」と発表がありました。
生徒さんたちから、「ワー!!」「ヤッター!」と歓声が上がりました。
埼玉県の小学校で譲渡会が行われるのは、初めてです!
お手伝いボランティアに手をあげてくれた子たちと一緒にドキドキ、ワクワクの保護猫譲渡会を開催します!!
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